使用テキスト

皆さんは塾のテキストと聞くと、一教科でどのくらいの冊数と考えておられるでしょうか。1冊か2冊といったところでしょうか。

HASHIKENでは、一年間に十冊ほどに到達する生徒が多くいます。たとえば英語においては、単語・文法・作文・読解といった各分野ごとにテキストが変わってきます。さらにその分野でも一冊で終わることはありませんので、かなりの数になるわけです。

そこで感じるのは、そんなにたくさんこなすことができるのか・・・ということでしょう。

一つ一つのテキストは目的をもって期間が区切られて使用することになっています。さらに、各セッションの終了後チェックテストがなされ、つねに到達度を確認していくスタイルの授業ですので、テキストの内容をきちんと理解して終了するようになっています。

ある塾や教育システムを持つところが、「あなたに合わせたスケジュールを提供いたします」との宣伝をよく聞かれることでしょう。

もちろんHASHIKENでもそうなのですが、単なるスケジュールではなくて、テキストとそれを学習するための勉強法とが、まとめられてスケジュール化されます。

対象となるテキストは、優に三千冊を超えるものから選択され、毎年新しくテキストが入れ替えられます

採用するテキストに関しても、塾長の判断だけではありません各教科の先生が内容を確認して、どのレベルの生徒がどのくらいの学習の成熟度のところで使用するのかを提案して、採用されたり、不採用になったりします。

そのようなテキストのデータベースから、生徒ごとのスケジュールが書く教科ごとに作成されていくわけです。

ぜひ一度三千冊を超えるデータベースのテキスト群を、ご覧になっていただきたいと思います。

【11】 考えない大学生・・・就職編

 しっかり勉強することもなく、のらりくらりと大学まできてしまった『考えない大学生』もいよいよ最終章の就職となります。

 就職氷河期と言われて久しいですが、果たしてそれは本当なのか疑問の部分があります。また、出身大学でフィルターをかけられることが不公平だという声も上がってきています。果たして真相はどうなのでしょうか?

 ここまで対象となってきたような大学生を採用したい企業は、ほとんどないでしょう。大学と違って、就職の枠は少ないわけですから、有能な人材でないと企業側も損失を被ることになりますので、そこはさすがに騙されません

 まず、就職したい新卒者がたくさんいるとのことですが、確かにそれは間違いないといえます。ただし、本当に勉強して大学を卒業してきた生徒かどうかは今までの話の展開からするとわかりません。つまり、極端にいってしまうと『考えない大学生』がその中には多く含まれ、その数が、就職氷河期という状況を作っているのではないかということです

 彼らも一応は就職活動をします。面接で自分の『売り』はなんと答えるのでしょうか。バイトやサークルで培った企画力や社交性を訴えるようです。もちろん、大学学業として学んだことは話せないことでしょう。何を『売り』にしたらよいか、そのための予備校も存在するようです。

 当然ながら、企業の人事の方々もそれはわかっていますので、それで採用とはならないわけです。そうすると、彼らは開き直って『社会が悪い』『教育制度がよくない』『就職がこんなに大変なのはおかしい』と言い出す始末。

 大学フィルターをかけたいとは採用側もおもってはいないことでしょう。しっかり地道に勉強してきた生徒が見過ごされてしまわないようにしたいのはやまやまです。ただ、『考えない大学生』があまりにひどいので、そうせざるを得ないということでしょう。彼らの存在が、熱心に勉強してきた生徒の将来を閉ざしてしまうのがとても残念です。

 勉強から逃げずに我慢してきた生徒が報われることを願います。そのためにも、自分から勉強するスタイルを確立していってほしいのです。そのための勉強法であり、SSシステムです。

 次回は、最近はやりのアクティブラーニングについてお伝えしたいと思います。

【10】 考えない大学生・・・円熟編

 さて大学の単位の取り方について考えてみましょう。あくまで私の通っていたころですので、今では変わっているかもしれません。

 基本大学4年間で120~130単位が必要です。その中にはその学部学科の必修の科目を含むことになります。

 一年間続けて出席し、試験やレポートの提出によって、各単位をもらうことができます。講義は4単位、演習は1単位、実験は0.5単位です。

 さてここで考えてみると、理系の学部は演習や実験が年度が進むにつれて増えてきます。しかも実験などは、2コマ連続で3時間とかおこなって、しかも毎回それについてのレポートを提出しないとなりません。かなり時間が必要です。その一方で、文系などはほとんどが講義のため、実質3年で卒業単位はとれてしまいます。たいていは最終年度に卒業論文を書くために、ゼミに参加する必要がありますが、それも一週間に1コマ90分だけで、ほかの時間は実質生徒に任されている時間です。

 さてこうなると、いかに勉強をしないで卒業をするかを考える生徒としては、文系で、講義も前回のブログに書いた方法で取得し、最終年度にいたってば、一週間に一コマで4単位といったかなり充実した学生生活を送ることができるようになります。

 その一方で、理系実験系の生徒は、ほぼ毎日研究室に入りびたり。数日連続の実験で途中で地震があってやり直しなんていうこともあります。それでやっとやっとの1単位。この格差はしかたないのでしょうかね。

 そんな状況ですから、就職時には大きな違いが生じてくるわけです。ずっと青春を謳歌してきた生徒と、ずっと自分の目標をもって勉強をコツコツしてきた生徒どちらをあなただったら採用しますか?

 次回、考えない大学生最終章・・・就職編です。

【9】 考えない大学生・・・成長編

 前回から、あまり勉強せず、我慢して勉強することもなく、大学まで到達してしまった大学生の話をしました。

 もちろん、すべての大学生がそうだというわけではありません。しかし、最近は我慢して勉強することから逃げてしまう子供たちが多いということです。楽な道はたくさんありますが、その先には何が待っているかを考えてほしいと思いながら書き込んでいます。そんな大学生になってほしくないので、私たちの塾では自立学習型の授業を展開しているわけです

 さて、大学に入った『考えない大学生』はその後、危機感を覚え、勉強をするときがくるでしょうか・・・残念ながらそれはありません。むしろもっとずるがしこくなります。また正規に入ってきた生徒の足を引っ張ってしまう事さえあるのです。目覚めて勉強するようになったら、それこそ映画になることでしょう。そのくらい一度下ってしまった道を上るのはかなり難しいのです。

 さてここで注目したいのは大学の授業のメインとなる「講義」です。一年間ずっと出席して試験をパスすればいいのですが、出席といっても、小中高のように先生が点呼をとって出席をとることはあまりありません。またあったとしても‘代返’などでごまかすこともできるでしょう。つまり、毎回授業に出席しないどころか、ほとんど出席しないこともあります。

 特に初年度は教養を学びますが、その多くの授業は一時限目にたいていあるので、あさ早く起きなくてはならないのですが、朝は『いろいろな理由』で眠いわけです。できるなら出席しないで単位を取りたいわけです。

 また「語学」は大学入試までのものと目的がかわり、将来研究する際に、いろいろな文献を読む必要があるので、そのために勉強します。文法や熟語を学ぶより、長文を訳することが中心となります。ですから、長文の訳文を手に入れればなんとかなります。なぜかは、次にお話しします。

 授業に出席しないと試験の時に困るでしょう・・・

 確かにご両親やこのブログを読んでおられる方はそう思うでしょう。ところがそこが彼らの長けているところです

 大学に入って最初にやることは、まじめに授業に参加してノートをきちんと取る生徒と友達になることです。そして、レポートの提出などがあれば、その友達のノートをコピーさせてもらって、レポートを作ります。また試験においては、その縮小コピーを持ち込みます。和訳さえ手に入れば点数が取れる試験ならなおさらです。それはいわゆるカンニングというやつです。

 さてカンニングなんてとんでもないと思われることでしょう。ところが意外と普通に行われています。現に私が学生時代、図書館で勉強していると、ほかの生徒が何人か集まって、いかに小さくコピーをするか話していたのをききました。また残念ながら同じ語学のクラスで、試験中にカンニングが発覚した生徒もいました。カンニングは見つかれば退学・・・というのはあくまで脅迫的なもので、退学にはたいていなりません。単位がもらえないくらいです。ましてや、やっと生徒数を確保した大学側としては、退学にしたくないのです

 授業にはほとんど出席せず、試験の時だけ出席して、友達のコピーで単位を取る・・・このような生徒が実際にいます。実際何をして大学生活を送っているのでしょうか。多くはバイト、サークルです。大学は、出会いの場、青春を謳歌せずしてどうする!といった声が聞こえてきそうですね。
 『生徒の自主性を重んじた大学のカリキュラム』

 のはずが・・・

 『生徒が自由に遊べる大学のカリキュラム』

 になってしまうわけです。

 このブログを読んでおられる大学生を持つ親御さんは、ぜひ確認をしていただきたい。

 

 「お子さんたちは大学にきちんといっていますか?授業に参加して勉強していますか?家で受験勉強をしていたころと同じくらい勉強していますか?」

 これらの質問が問題なく肯定であることを願いたいと切に思います。

 さてそんな彼らは、結局卒業単位を取得することはできるのでしょうか?大学での単位の取り方に、次回は注目してみたいと思います。