【32】 定期試験と全国模試・・・受ければそれで終わり?

 今回は定期試験や模擬試験の目的や意味について考えておきたいと思います。そもそもなんのためにそれらは行われるのでしょうか?

 「定期試験」・・・内申点をつけるための数値の指標となるもの

 「模擬試験」・・・全国的に実力がどれだけあるのかを調べるもの

 こんなところでしょうか。つまりは「単なるテスト」でその生徒の学力を図るため以上のものは何もないということになりますかね・・・

 そのような意味合いでとらえている学校の先生も多いようです。そのため、とにかくテスト・テスト・試験・試験といった感じで、毎月のように大きなテストがある学校も多いようです。

 さて、何が言いたいのかと申しますと、やったらやっただけで終わりにしてしまていいのでしょうか?ということです。

 『反省や見直しはさせていますよ・・・』

 まあそれは当然のことですよね。生徒側としても、点数が悪ければ、次は点数を上げたいと思います。ただ、その反省や見直しに先生は関与してあげなくて良いのでしょうか?

 生徒にやっておきなさいといったところで、ここでもまたモチベーションの高い生徒でもない限りは、悪かったテストを見直そうとはおもわないかと思います。自分の弱いところを見極めなくてはならないのですから、できればその点数は見なかったことにして、次頑張ればいいってくらいしか感じていないかもしれません。

 そうした反省・見直しで次のテストで生徒はできるようになっているのでしょうか?

 そもそも、塾の授業もそうですが、入試問題が土台になってカリキュラムやテキストができています。いわば、入試問題から学んでいるようなものです。つまりは、テストの結果がどうであったとしても、その内容をみて、学ぶべきところを精査して次回に活かすようにしなければなりません。

 定期試験にしても、模擬試験にしても、そこでできなかった問題をしっかり復習することで、それが弱点補強といったことにつながるのではないでしょうか?

 そう考えていくと、復習にはしっかり時間をかけて学んでいくことが必要なのですが、ここにきてまた問題が生じてきます。それは、復習がおわらないのに、次のテストがすぐやってくるということです。復習もしたあと、それを定着させるための練習も必要になるところで、どうしたものでしょう。

 テスト前になると、そのテストための勉強をすることでしょう。それが定期試験でも模擬試験でも・・・その時間のほうが優先されて、復習がなされずにまた、テストを受けることになり、結果また同じ間違いを犯すといった負のスパイラルが生じていきます。

 どこかの進学校の先生方の中には、何かテストをしていれば安心といった概念があるかのように、頻繁に大きなテストを行っていますが、テスト内容から学ぶ態勢ができていないのなら、むしろテストはやらないほうが良いくらいではないでしょうか・・・

 そして定期試験の解答解説は、正解のプリントを渡して生徒に任せるのではなくて、先生が助けてあげるべきではないでしょうか?なにより、その問題を作って生徒をテストしているという先生の責任がそこにあるように思います。出題した内容については、先生が全責任をもって、生徒たちに解説をしてあげてほしいと思います。

 学力テスト・・・これも一つの学習のためのステップとして、もう少し大事にしてほしい

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